約2年ほど前に、各専門誌で「オフロードサービスタニグチから、JB23用新作サスペンションが発売になる」という記事が、何度となく掲載されたことがあったが、その後、沈黙を守り続けてきた。
その間、様々な憶測が飛び交ったが、2010年5月より、遂にそのサスペンションを発売開始することになった。
その噂のサスペンションの登場に合わせ、新たにJB23のデモカーが用意できたので、早速紹介したい。
まずは、注目のサスペンションからだが「SOLVEスポーツサスペンション」と名付けられた、今までのタニグチ製サスとは異なる、走りや競技を強く意識した商品。最大の特徴はコイル本体とショックにあり、コイルは40〜50mmアップのストローク領域の下部に、20〜30mmの線間密着部を組合せた、車高アップ量60〜70mmというもの。さらに、コイルの巻き方を樽型形状にしたことで、不等レートピッチにもなっている。
↑コイル単品の価格は47250円/台。
またショックだが、ジムニー専用設計の複筒ショックとしては初となるφ30ピストンを採用したことで(従来品はφ25)、安定した減衰力を発生させるだけでなく、伸び側と縮み側の減衰力に最大で5倍以上の差を設けることにも成功している。
↑ショック単品の価格は13440円/本。
余談になるが、この凝った設定の商品を供給するにあたり、試作品と本製品の差が大きくなる傾向にあったため、性能を安定させるための試作を幾度となく繰り返した結果、発売までに1年以上の時間が掛かったのだ。この事実ひとつを取ってみても、タニグチがこのサスに掛ける意気込みを感じてもらえるだろう。
とにかくこれらの組合せにより、通常の街乗りではハリのあるしなやかな乗り心地を実現しつつ、ワインディングではスキール音を奏でながらのハイスピード走行を得意とし、さらにオフロードフィールドでは、ダートのタイムアタックからトライアル走り、さらにはアクロバティックなドラテクにまで対応する、ハイパースポーツなジムニーへと大変身するのだ。
さらに、コイルとショック以外のサスペンションを構成するアイテムの中で注目なのが、2010年4月より発売が始まった、新製品の「バウンドレートブースター」。これは、純正よりも大容量のバンプラバーに変更しつつ、さらに、縮みストローク時に非装着車よりも早いタイミングでバンプタッチさせることで、特にフルバンプ直前からバネレートを高めたような効果を狙った商品。これにより、複雑に入り組んだ地形での安定感を大幅に上げることに成功している。
↑こちらの写真がフロント用のフルバンプ時。価格は9450円/左右set。
※※なお、写真は試作品のため、実際の製品とは異なります※※
↑こちらの写真がリア用。価格は、バンプラバーなしセットで9450円/左右set。
※※写真は試作品のため、実際の製品とは異なります※※
※※写真内のスペーサーは別売となります※※
また、2009年7月に登場して以来、確実に人気商品の仲間入りを果たした「リアラテラルオフセットダウンブラケット」を併用することで、サスストローク時にサスペンションが斜めに振れてしまう『スカッフ変化』をキレイに消し去っているほか、ロングショックや樽型コイル使用時の干渉を、徹底的に消し去っている点も見逃せないだろう。
↑価格は13650円。
サスペンション以外のアイテムで注目して欲しいのが、アフターマーケットで発売されているLSDとしては空前のヒット商品となっている「ファイナルLSD」。惜しみなく前後に装着し、強烈なトラクション性能を確保。
にもかかわらず、従来型LSDのように操作性に強烈なクセが発生することが一切なく、チャタリング音の発生も皆無。尖った仕様のデモカーとは思えないほど、ジェントルな仕上がりなのだ。
↑上の写真をクリックすると、ファイナルLSDを紹介するホームページにジャンプします。
さらに、走りの性能が大幅にアップするアイテムとして、RA-NO'S製のステアリング補正キットを採用し、車高アップを感じさせないステアリングフィールを再現。
↑RA-NO'S製ステアリング補正キット4点セットの価格は68000円。
そしてさらに、オフローダーからの要望が常に絶えない、保安基準に適合した、ABS機能を4L走行時のみキャンセルさせる「セミオートABSキャンセラー」が装着されていたりなど、徹底して走りに拘った仕上がりにしている。
※※写真は試作品のため、実際の本製品とは異なります※※